矢崎在美「ぶたぶたの甘いもの」を読みました [読書日記2014]
「ぶたぶた」シリーズの最新刊です♪
今回はぶたぶたさん、老舗和菓子屋&甘味処の
ご主人です。
何がかわいいって、表紙がかわいいですよねぇ
山崎ぶたぶたさんが営む「和菓子処しみず」では
和菓子はもちろん、甘味処では甘酒や焼きそば(具がなくて、
麺とソースの味だけで勝負しているそうです)、おでんまで
それはそれはおいしそうなものがそろっています。
他の作品と同じように、ぶたぶたさんのことを知らない人が
訳ありでやってきて、ぶたぶたさんにびっくりしつつも
最後は幸せな気分で、自分の生活に戻っていきます。
和菓子大好きな私としては、近所にこんなお店があったら
すごくうれしいなぁ(たぶん毎日買いor食べにいきます)。
☆2冊目☆
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桐野夏生「夜また夜の深い夜」を読みました [読書日記2014]
2014年最後に読み終わった本です。
なかなかディープな内容でした。
主人公は、本当の名前も国籍もわからない、父が誰なのかも
わからない。自分自身でもわからないことばかりの10代の少女。
名前を都度変え、整形を繰り返す母親と共に、世界各国を転々と
しています。
物語は、舞子という名でイタリア・ナポリに住む少女が、ある雑誌で
知った「NANAMI」という女性(境遇が似ていると思ったそうです)に
あてて自身の身の上や出来事をつづっていく形式で進みます。
当然ですが、舞子は自分の出自や母親がなぜ整形をくり返して
何かから逃げているのか、興味を持ち始めます。
その後、母親とは別れ、かなりハードな生活をすることになる舞子
ですが、どんどん逞しくなっていきますね。
最後に、すべてが解き明かされますが、ちょっと期待していたよりは
???という感じでした。
☆30冊目☆
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村上春樹「図書館奇譚」を読みました [読書日記2014]
「図書館」とタイトルにつくものはとりあえず読むことにしよう、と
勝手に決めております。
久しぶりに読む村上春樹さんは不思議ワールドでした。
表紙がすでにちょっとホラーチックな感じになっていますが、
この本のイラストは、ドイツの気鋭の作家カット・メンシックさんのもの。
「大人の童話」と銘打っているとおり、結構ダークな内容です。
村上作品ではたびたび登場する「羊男さん」ですが、こちらでは
かなりこわぁい感じで描かれています。
でも作品中の羊男さんの言葉遣いは丁寧。
他のイラストもとても芸術的で、村上ワールドを独特の雰囲気で
表現しています。
内容はある図書館の地下で起こる「ぼく」と「羊男」と「美少女」との
不思議&ちょっと怖いかもの物語です。
☆29冊目☆
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青柳碧人「西川麻子は地理が好き。」を読みました [読書日記2014]
昨年読んだ本がまだ数冊ありました・・・
地理マニアの女子が主人公のお話です。
青柳さんといえば数学大好きな浜村渚ちゃんのシリーズが
有名ですが、こちらの主人公はOLの西川麻子さんです。
麻子さんはとにかく地理が好きで、地理好きが高じて
中学生の学習用テキストを手掛ける出版社で働いています。
もちろん担当は「地理」。
彼氏が警察官ということで、どうもよくわからない事件の解決の
お手伝いをすることになります。
どの事件も麻子さんの地理の知識によって解決をみるのですが、
それぞれのエピソードに登場する地理にまつわるトリビア的なもの
もなかなか興味深いです。
全部で6つのお話からなるこの本ですが、私が一番好きだなと
思ったのは4番目の「ウェールズの長すぎる証拠」というお話。
未読ですが、西川麻子の学生時代を描いた作品があるとのこと
なのですが、このシリーズ続編は出るのでしょうかね?
☆28冊目☆
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酒井順子「本が多すぎる」を読みました [読書日記2014]
週刊文春で連載中の酒井順子さんの書評欄をまとめた一冊です。
雑誌で読むのとまとめて読むのだとちょっと違いますね。
週刊文春では、数名の方が持ち回りで書評コーナーを担当
されていますが、酒井さんもそのお一人。
個人的には酒井さんと鹿島茂先生の回を楽しみに読んでいる
のですが、この本はその酒井さんの回を2005年4月から
2013年11月分までまとめたものです。
単純に本の書評だけではなくて、エッセイ的な要素もあるので
その時期の話題ですとか世相も反映した内容になっています。
読みかえすと「あんなこともあったなぁ」とか「これはこのときだった
んだ」と思い起こされます。
また、当時はなんとも思っていなかった本なのに、今回読んでみて
食指が動くこともありました。
そういえば・・・
酒井さんの文体って単行本で読むと「~です。~ます。」調で
書かれていることが多いのですが、この書評は「~である。」とか
「~のであった。」という書き方なので、まとめて読んだときにちょっと
違和感があったんだと思います。
週刊誌で読んでいる時は感じなかったんですけど。
☆27冊目☆
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三上延&倉田英之「読書狂の冒険は終わらない!」を読みました [読書日記2014]
2014年も最後の日になりました。
今年は昨年以上に本を読む時間がとれずに終わりました。
読みたい・読まねばならぬ本が部屋には山積みとなっている
ものの、なかなか消化できません。
しかも読んだ本の備忘録もサッサと書けてないし・・・
来年は心を入れ替えて「読書狂(ビブリオマニア)」になろう!
で、結構前に読んでいたこの本。
大好きなシリーズの一つ「ビブリア古書堂の事件手帖」の
作者・三上延さんと、こちらは私はまだ読んだことが無いのですが
人気のシリーズ「R.O.D」の作者・倉田英之さんの対談本です。
おおまかに10章に分けられていて、お二人の読書傾向やこれからの
本の行く末(電子書籍のこととかですね)について語られています。
なかなかマニアックなお話もあったりして、読んでいて深くうなずいたり
「ほぉ~」と感心したり。
「トラウマ本」や「挫折本」の章はかなり面白かったです。
☆26冊目☆
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酒井順子「女を観る歌舞伎」を読みました [読書日記2014]
歌舞伎の演目を「登場する女」に注目して観てみましょう、という本。
- 作者: 酒井 順子
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2014/05/28
- メディア: 単行本
当然ながら歌舞伎にはいろいろな性格・境遇の女性が登場するのですが、
酒井さんはその女性たちを20の視点で分類しています。
それぞれの演目について簡単にあらすじも紹介してくださっているので
「ほ~、こんなお話なのねぇ」とざっくりですが予習もできます。
読んでいると歌舞伎に出てくる女性は面白い、というかすごいですね。
「そりゃないわぁ、いくらなんでも」ということも歌舞伎の演目だとなんだか
納得して見ちゃうところあり。
残念ながら、東京の歌舞伎座が新しくなってからまだ歌舞伎を観ていない
ので、来年は観に行きたいものです。
☆25冊目☆
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中村うさぎ マツコ・デラックス「全身ジレンマ」を読みました [読書日記2014]
うさぎさんとマツコさんの往復書簡ですが、
内容結構濃いですよね。
「軽い感じの本かなぁ」と手に取ったら全然違いました。
極めて真面目な議論が往復書簡の形で交されている印象です。
目次だけながめると心理学の本?と思ってしまうかも。
前からうさぎさんの著作を読んでいて、うさぎさんは御自身のことを
すごく客観的にみているなという印象があります。
今回この本を読んでいて、マツコさんにも同じような印象を受けました。
読んでいるうちにすごい苦しくなってきたのはなぜなんだろう?
読み進めたいけどつらいっていう感覚でなんとか読了しました。
☆24冊目☆
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千梨らく「翻訳ガール」を読みました [読書日記2014]
「翻訳会社タナカ家」のシリーズの第2弾です。
実はこちらを先に購入して、あわてて第1作目を買い足したのです。
読む順番はちゃんと守りましたが。
翻訳ガール (宝島社文庫『日本ラブストーリー大賞』シリーズ)
- 作者: 千梨 らく
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2014/09/04
- メディア: 文庫
いろいろとあった「タナカ家」ですが、オーナー亡き後、
押切可南ちゃんはじめ社員の方々の奮闘でなんとか
順調にいっている様子。
で、今回のお話のメインになる方は、目白泉子さん。
前作でもその有能性が描かれていた泉子さんですが、
なにやらいろいろと災難がふりかかってきます。
どんな人でも、どこでだれが見ていてどのように思っているかなんて
気にしたら生きていけないけど、トラブルが舞い込んでくるような
ことになったらいやなので、やっぱり気になりますよね。
泉子さんもストーカーまがいの被害にあったりしますが、全然心当たり
なくて途方に暮れます。相手がわかれば対処法ありますけどね、
わからないとどうしていいか困ります。
このシリーズ、今後続くとしたらタナカ家の各社員が順番にメインに
なるような感じなのかなぁ、何かと訳ありっぽい人が多いし。
☆23冊目☆
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千梨らく「翻訳会社『タナカ家』の災難」を読みました [読書日記2014]
世の中あまたの小説あれど、翻訳会社を舞台にした小説って
めずらしいんじゃないでしょうか。
出版社とも違うし、個人の翻訳家が主人公というわけでもなし。
翻訳会社「タナカ家」の災難 (宝島社文庫 『日本ラブストーリー』大賞シリーズ)
- 作者: 千梨 らく
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2013/09/05
- メディア: 文庫
今作の主人公は押切可南33歳・元CA。
閉所恐怖症になってしまいCAを続けることができなく
なってしまった可南が行きつけの定食屋で出会ったのが
翻訳会社・タナカ家の社長である田中氏だったのでした。
田中氏に誘われ、タナカ家へ入社した可南でしたが、
直後に田中氏が急死。
そこからいろいろな「災難」がはじまるのですが・・・
オーナーだった田中氏はもとより、タナカ家の面々(社員です)
は実にバラエティ豊かです。
ストーリーはオーナーだった田中氏の急逝後のタナカ家存続の
話を中心に展開しますが、翻訳会社の日常がリアルに描かれて
いて、私にはとても興味深かったです。
作者の千梨さんは本当に翻訳会社にお勤めだそうで、リアルに
描けるはずです
翻訳ってかなり大変なんですよねぇ、めざしたこともあるけど
☆22冊目☆
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